中央教育審議会答申『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個性最適な学びと協働的な学び~』は、これからの学校教育について示されたとても重要な答申です。
今回は、その中の『学校教育のICTの活用』についてをお話します。
ICTの活用についての答申まとめ
こちらはInstagramのフィードに投稿したものです。
ICTの活用について答申の本文を確認
以下の文章は、答申の本文中の文章です。重要な文章なので、そのまま引用しましたので、確認していきましょう。
ICT が必要不可欠なツールであるということは,社会構造の変化に対応した教育の質の向上という文脈に位置付けられる。
すなわち,子供たちの多様化が進む中で,個別最適な学びを実現する必要があること,情報化が加速度的に進む Society5.0 時代に向けて,情報活用能力など学習の基盤となる資質・能力を育む必要があること,少子高齢化,人口減少という我が国の人口構造の変化の中で,地理的要因や地域事情にかかわらず学校教育の質を保障すること,災害や感染症等の発生などの緊急時にも教育活動の継続を可能とすること,教師の長時間勤務を解消し学校の働き方改革を実現することなど,これら全ての課題に対し,ICT の活用は極めて大きな役割を果たし得るものである。
その一方で,ICT を活用すること自体が目的化してしまわないよう,十分に留意することが必要である。直面する課題を解決し,あるべき学校教育を実現するためのツールとして,いわゆる「二項対立」の陥穽に陥ることのないよう,ICT をこれまでの実践と最適に組み合わせて有効に活用する,という姿勢で臨むべきである。
同時に,ICT が我が国の学校教育に与える影響の全てを現時点で予測することはできない。児童生徒が ICT を日常的に活用することにより,自らの学習を調整しながら学んでいくことができるようになるとともに,予想しなかったような形で児童生徒の可能性が引き出される可能性があることにも着目する必要がある。また,児童生徒の健康面への影響にも留意する必要がある。
ICT活用についての重要点
上記の答申本文から、重要点をまとめました。
ICT の活用が重要な役割を果たすと考えられる課題
・子供たちの多様化が進む中で,個別最適な学びを実現する必要があること
・ Society5.0 時代に向けて,情報活用能力など学習の基盤となる資質・能力を 育む必要があること
・少子高齢化,人口減少という我が国の人口構造の変化の中で,地理的要因や地域事情にかかわらず学校教育の質を保障すること
・災害や感染症等の発生などの緊急時にも教育活動の継続を可能とすること
・教師の長時間勤務を解消し学校の働き方改革を実現すること
注意点
・ICT を活用すること自体が目的化してしまわないようにする十分に留意する
・ICT をこれまでの実践と最適に組み合わせて有効に活用する
・児童生徒の健康面への影響にも留意する必要
まとめ
学校教育におけるICT活用は、私たちの日常生活を考えてみても、必要なことだと理解できることですよね。利活用の仕方を教師がよく学んだり、ICT活用の支援を行うことで、さらに充実した教育が育まれていくのかもしれません。